十思公園 [東京都中央区]
JR神田駅の東側、日本橋小伝馬町にある公園。「十思」と言う名前は隣接する廃校になった小学校の名前。今は「十思スクゥエア」という中央区の施設になっているこの小学校は明治11年創立。そのときの住所が「第一大区第一中学区第十四小区」と中国の司馬光の著書「十思之流疏」と掛け合わせたという非常にインテリジェンスな名前である。その十思小学校は関東大震災後の復興小学校のひとつで、そのこじゃれた歴史ある建物を保存しようと区の施設として存続させることになった。入り口までなんか風情がある。
公園の中は意外に普通。ただなぜか鐘がある。公園の端には小さな遊具があって、鐘を気にしなければ普通の公園。・・・・後なんとなく席穂とかそういうのが多い。それ以外は都心の公園らしく大人たちが休んでいる普通の光景である。
遊具は小さな複合遊具、滑り台、スプリング遊具、フェンスで囲まれた砂場がある。あとブランコがあれば完璧という感じ。設置されている遊具自体はそんなに古いものではなく、滑り台なんかはちょっと新しい見たことが無いデザインのものだ。赤い色がシックな雰囲気の公園の中で目立っている。
この十思公園は江戸時代は有名な伝馬町牢屋敷があった場所で幕末の安政の大獄の時には長州藩の志士、このあいだ箱崎公園で話題にした吉田松陰が処刑された場所でもある。そういう説明が書かれた看板もあり、歴史を感じさせる場所である。・・・・ちょっと子供を遊ばせるのは・・・・・と言う気もするが・・・・。最後に謎の鐘。この鐘は江戸時代に使用されていた時の鐘のうちのひとつでここに異説保存されているとのこと。ちょっといろんなものを詰め込みすぎという感じもあるが、まぁ周辺に公園らしい公園が無いので仕方が無い。
十思公園(東京都中央区日本橋小伝馬町5-2)
区立公園:面積2,084㎡
十住心論を著した空海の真言宗寺院がめのまえにあるが、十思とは関係ないようで良かった。
なんせ真言は亡国の邪法であり、長男が長生きしないなどの悪果を招くことが多いので。
by 地涌の菩薩 (2013-10-15 17:38)